ビタミンAの働き、欠乏症、過剰症

ビタミンAの働き、欠乏症、過剰症


 
ビタミンAの働き

油に溶けやすい脂溶性ビタミン。
体内でビタミンAとして働く物質には、動物性食品に含まれるレチノールと、主に植物性食品に含まれ「プロビタミンAカロテノイド」と呼ばれるβ-カロテン、α-カロテン、β-クリプトキサンチン等とがあります。
プロビタミンAカロテノイドは体内で一部がレチノールに変換されることから、ビタミンAの量は、レチノールに換算した「レチノール活性当量(RAE)」という単位で表します。
レチノールをビタミンAと呼ぶこともあります。
皮膚や喉、鼻、消化器官などの粘膜を正常に保ちます。
網膜細胞の保護や視細胞の光刺激反応に重要な物質で、薄暗い場所に目が慣れるのに関与し、夜盲症を防ぎます。

ビタミンAの欠乏症

乳幼児では、角膜乾燥症から失明に至ることもあり、成人では夜盲症、角膜上皮や結膜上皮の角質化。
免疫機能の低下や粘膜上皮の乾燥などから感染症にかかりやすくなります。

ビタミンAの過剰症

サプリメント、あるいはレバーの大量摂取によりビタミンA(レチノール)の過剰症をおこす可能性があり、レチノールについて、耐容上限量が設定されています。
過剰症の症状は、急性のものが頭痛、脳脊髄液圧の上昇。慢性のものが頭蓋内圧亢進、皮膚の落屑(らくせつ)、脱毛、筋肉痛、肝臓に過剰に蓄積されることによる肝臓障害。
また、妊娠初期の過剰摂取は胎児に奇形を起こす可能性を高めるとされています。妊娠中の方に加え妊娠を計画されている方も、摂り過ぎとならないようご注意ください。
ビタミンA(レチノール)の耐容上限量(18歳以上、男女とも):2700μgRAE
※β-カロテンやβ-クリプトキサンチン等のプロビタミンAカロテノイドに関しては、耐容上限量は設定されていません。
緑黄色野菜や果物から摂るβ-カロテン等は、体内で必要な量だけがビタミンAに変換されるので、ビタミンAの過剰症は生じません。

ビタミンAの推奨量(レチノール活性当量)

成人男子:850μgRAE(18〜29歳、50〜69歳)、
900μgRAE(30〜49歳)、800μgRAE(70歳以上)
成人女子:650μgRAE(18〜29歳、70歳以上)、
700μgRAE(30〜69歳)
(妊娠中は、後期のみ、推奨量が+80μgRAE、授乳中は+450μgRAEとなります。30代であれば、妊娠後期で780μgRAE、授乳中は1150μgRAE)

ビタミンAの多い食べ物

レバー、緑黄色野菜に多く含まれます。(妊娠初期では、レバーによるレチノールの過剰摂取に注意が必要)

ビタミンAの上手な摂り方
 緑黄色野菜に含まれるβ-カロテンは、油と組み合わせて調理すると吸収
 率がアップします。炒めたり揚げたりが効果的。
 油分を含む胡麻やクルミで和えても同様の効果があります。
※カロテノイドには、ビタミンAに変換されるプロビタミンAカロテノイド(β-カロテン、α-カロテン、β-クリプトキサンチン等)のほかに、ビタミンAに変換されないリコピン、ルテイン、ゼアキサンチン等があります。プロビタミンAカロテノイドは必要な量のみがビタミンAに変換され、残りはリコピン、ルテイン等とともに、体内の活性酸素を除去し(抗酸化作用)、免疫力を高めます(免疫賦活作用)。
レチノール活性当量について

プロビタミンAカロテノイドは体内でレチノールに変換されるのですが、変換効率は高くはなく、食品に含まれるβ-カロテンの、ビタミンAとしての生体利用率は1/12。つまりβ-カロテン12μg が、レチノール1μg に相当します。α-カロテンとβ-クリプトキサンチンは、各々、24μg がレチノール1 μg に相当。
ビタミンAの量を表す「レチノール活性当量(RAE)」は、レチノールの量に、レチノールに換算したこのカロテノイドの量を足し、以下の式で算出します。
レチノール(μg)+β-カロテン(μg)× 1/12 + α-カロテン(μg) × 1/24 + β-クリプトキサンチン(μg) × 1/24
(β-カロテン、α-カロテン、β-クリプトキサンチン以外の、 その他のプロビタミンAカロテノイドをプラスする場合は、
「+その他のプロビタミンAカロテノイド(μg) × 1/24 」)
※ビタミンAの単位の名称は、「レチノール当量(RE)」から「レチノール活性当量(RAE)」へと変更されました(『日本人の食事摂取基準(2015年版)』)。



 

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